じゃぁ~ん!! 当ホームページの新企画でございます。
最近私、「ギターのレッスンを承ります!」と宣言しております。
これまで当ホームページのギター講座は、脱・初中級者向けの“ロック・ギター開眼法”、そして上級者向けとされる(?)技術よりも発想に重点を置いた“ロック・ギター上達術”がありますが、レッスンをするというのなら、もっと基本的なことについての講座があってもイイだろ?と思い立ったからでございます。
とはいえ、そこはやはり“弦の張り方”とかはやらないのです。もちろん、“弦の張り方”という技術的なことも大切です。そして、そういうのは図解付きで親切に解説してくれているサイトが沢山ありますから、私ごときの出番はございません。私がワザワザ出てくるってことは、やはり“弦を張り換える意味”のようなアプローチでの話をしたいからなのです。
当講座は……、何となく見過ごされていて、当座は別に問題とは思わないかもしれないけれど、実は後ほど大ごと(?)になってしまうような事柄を書いていきたいと思っています。
「ああ!実はそうだったのね!?」
そんな感じなのです。
まあ言ってみれば、“ロック・ギター上達術”の初級者編ってな感じかもしれません。ロック・ギターを始めたばかりの初心者のみなさんには、ぜひとも知っておいてほしいことをお伝えしていきたいと思っております。中・上級者のみなさんも、ときには初心に立ち返ってみるのはいかがでしょうか?
さあ、いつものように、それなりの長文を読む覚悟はイイですか?
(2014/9/23)
では記念すべき(?)第1回はチューニングについての話をします。
当たり前の話ですが、正しいチューニングは音楽を演奏する上での大前提です。いかに凄腕の技術を持っていてもチューニングが合っていなければ台無しです。それはもちろん、音楽としての正しいハーモニーを奏でることができないからです。
さて、え~と、これは初級者さん向けです。
みなさんはきっとチューナーっていうかチューニング・メーターなるモノを使っていると思います。昨今は非常に安価で尚かつ機能も充実したモノが沢山ありますし、マルチエフェクターなどには内蔵されていることも多いですね。このチューニング・メーターはどんなモノでもかまいません。機能で選んでもイイし、自分の懐具合が決定の要因になってたとしても、多分問題が起きることはありません。だって単に6本の弦の音を合わせるだけですから。
ところでみなさんは、“音が合っている”というのを認識できるでしょうか?
「そりゃアンタ、弦を弾いてメーターが中心で止まれば合ってるってことでしょ!?」
イヤイヤ、そういうことではありません。それは弦の音が合っていることをアナタが認識しているワケじゃなくて、機械が認識してるだけじゃん(笑)。
そうではなくて、“アナタの耳”で音が合っていることを認識できますか?という話です。たとえばピアノでAの音を弾いて、自分のギターの5弦の音を“ピッタリ”合わせることができるでしょうか? または、正確にチューニングされた人のギターの音をもらって、それが何弦だろうとかまいませんが、“ピッタリ”と合わせることができますか?
二つの音が合っていない時には、それは基準音に対して高かろうが低かろうが“うねり”を伴って聞こえます。音がピッタリと合えばその“うねり”は無くなります。要はこのうねりが無くなるように自分の弦の音程を合わせればイイのですが……。
この“うねっている”のが認識できないという人がタマにいます。ただし、これは別に先天性の欠陥とかでは無く、トレーニングに因って認識できるようになります。多分、何度かトライしていれば認識できるようになるはずです。え~とですね、実はこの「チューニングの合ってない二つの音がうねって聞こえる」のが判らないとすると、はっきり言ってしまえば、キチンとギターを演奏するのは無理です。
さて、このうねっているのを認識しながらのチューニングは、別にピアノが無くても相方がいなくても、一人でできます。まあ簡単なことなのですが、まずチューナーでどこか1本の弦の音を合わせてしまいます。まあ普通は5弦のAを合わせるかな?
5弦が正しい音になったら、その隣接する弦の音を合わせてみましょう。イヤイヤ、チューナーはもう使いませんよ。5弦の5フレットと4弦の開放弦、または5弦5フレットと4弦7フレットのハーモニクス、やり方はどちらでもイイですから合わせてみましょう。
そういう風に、1本の弦だけチューナーで合わせて、残りはその弦を基準として順次合わせていくというのやってみましょう。イヤ、毎回ヤレとは言いません。タマにでイイです。「チューナーでしか合わせたことがない!」という人もいると思うのですが、絶対にこれはやってみて下さい。そしてそれが“できるようになって”下さい。
結局はチューナーを使うのではなく、「音を聴いて耳で合わせる」というのをマスターして下さい。ということです。これができないと何がまずいのか?イヤ、ホントのことを言いますと「何から何まで音楽にとってはマズイんだよ!」って話なのですが、ここは簡潔に判りやすい例を出します。
「正直、これができていないと、ギターのチョーキング時に正確な音程が取れません!」
初心者のみなさんの演奏を聴いていて、私的に非常に耳に付くのがこのチョーキングの音程の拙さです。キチンとチューナーでチューニングされたギターを使えば、普通にフレットを押さえている限りは音程がズレることはありませんが、チョーキングだけは別です。
普段からチューニングで耳を鍛えておくことで、これがかなり改善されるはずです。だって音が合っていないのを感じ取ることができれば、非常に気持ち悪いからさ。
そういうワケで、チューナーは便利だけど、「耳で合わせる」ことも絶対に覚えて下さい。これができないとマトモな演奏は無理なんですよ。
いきなり厳しいじゃん!?と感じる方もいるかもしれませんが……、これは事実なんです。
(2014/9/23)
そこだったんだ!ロック・ギター基本いぜ~んっ!!というワケで、今回は第2関門です。今回は弦についての話をしたいと思います。前回はチューニングについてでしたが、実はこっちが先じゃねぇ?という気もしますね。まあこの第1、第2関門はセットとお考え下さい。
さて、弦にはさまざまな太さがあり、“ゲージ”であらわされます。“ライト・ゲージ”と言えばそれは軽め(ライト)のゲージということであり、「まあ細めだよ!」ということ。“ヘヴィ・ゲージ”と言えばそれは「太いよ!」ってな具合です。他にも“レギュラー”(普通)という言い方をしたり、“エクストラ”などの形容詞を付けて、“エクストラ・ライト(ヘヴィ)”、つまり「メッチャ細い(太い)」というような呼び方をします。
では初心者さんはどのゲージを使うのが適当なのでしょうか?
もちろん、“一番使いやすいと思うモノ”という話ですが、ギターを始めたばかりでは、そもそも、どれが使いやすいなどと判るはずもありません。更に、いきなり色々なゲージを試してみる!というのも、慣れないうちの弦交換の手間やコストを考えると、現実的ではありませんね。
ちなみに、エレキ・ギターの代表的なブランドであるギブソンは、出荷時には10~46(一般的に、レギュラー、若しくはライト・ゲージと呼ばれているモノ)の弦が張られていまして、フェンダーは09~42(いわゆるスーパー・ライト)の弦が張られているようです。ってことは、ギブソン系のギターなら10~46、フェンダー系のギターなら09~42を張ればいいのか?
まあ概ねそれでイイとは思います。でもあえて言わせてもらうのなら、私はどんなギターを使っていたとしても09~42をお奨めします。これが初心者にはちょうど良いと考えます。何故か?正直言って、初心者にいきなり10~46はキツイと思います。チョーキングにせよプリング、ハンマリングにせよ、ムダな力が入るクセがついてしまう怖れがあると考えています。じゃあ09~42より更に力が要らない08~38を使えばもっとイイじゃん?という考えも出てきますね!?
しかしながら、初心者だから最も細い(軽い)弦を使う! これも考え物です。何故なら、ギターに限らず、物事を習得するにはある程度のハードルを越えねばなりません。そのハードルを下げて先に進むということも時には必要かもしれませんが、この場合はちょっと違うと考えています。
ところで、ギターに関して「太目の弦を使う人は上手くて、細めの弦を使う人はヘタ」と思っている人っていませんか? でも、これってまったくの誤解です。達人だから11~52とかのヘヴィ・ゲージを使っているのか?達人を目指すのならヘヴィ・ゲージを使うべきなのか? アンタ、ジェフ・ベックはスーパー・ライトを使ってるのよ! どんな太さの弦を使っていようと、結果としてそれが良い音や良い音楽を奏でていれば良いワケです。つまり、弦の太さとプレイの質には、みなさんが考えているほどの相関関係はありません。
ってなワケで、08~38をいきなり使うべきでは無い!という話に戻します。私が考えるに、たとえばチョーキング、プリング、ハンマリングなどのテクニックは「09~42で出来るようになる!」というのを最初のハードルにすべきです。08~38が“最初”では、長い長い上達の道のりを考えると、ハードル低すぎかもしれません。というより、09~42で正確なチョーキングぐらいは出来るようになった方が良いです!と言うべきかな?
じゃあ08~38というエクストラ・ライトゲージは誰が使うのか?
これは細いから、軽いから初心者向けというモノでは無いのです。
むしろこのゲージは、その細いこと、軽いことをメリットとして最大限に使うことができる上級者向けなんです。最初のハードルとしては低すぎると言ったのと矛盾してねぇ?という気もしますが、あくまで最初には向いていないという話なのです。
ってなワケで、エレキ・ギターを習得する際の“基準として”のゲージは09~42がお奨めです。その先のアナタの上達の度合いや音楽的な必要性から、太いゲージを使うようになるかもしれませんし、細くなるかもしれません。それともずぅ~っとそのまま一生09~42かもしれません。それはともかく、とりあえず基本としてこのゲージで行ってみよう!って感じです。え~と、次回もきっと弦の話になると思われます。またお会いしましょう!
(2014/10/5)
弦について(その2)です。前回は最初はどのゲージを使うのが良いか?ということを書きましたが、今回は弦はどのぐらいで張り換えるべきか?ということについて書きます。
弦は消耗品です。ですからある時期が来たら交換しなければなりません。初心者にとって弦交換はその交換時期も含めてちょっとしたハードルかもしれません。実際、慣れないうちは弦交換そのものに1時間以上かかってしまうかもしれませんし、しかもその後にはチューニングもしなければなりません。新品の弦は非常に伸びやすく、新品弦のチューニングは初心者にはけっこうアタマが痛いことかもしれませんね。
コストがかかることも含めて、ついつい弦交換を避けがちになるのは判らないことではありません。ヘタすると“切れるまで”使い続けてしまう人もいます。ちなみに弦を切らない人はホント切らないもので、“切れるまで換えない”ということにすると、半年そのままという事態になってしまうかもしれません。
しかしながら古くなった、つまり“死んだ”状態の弦を使い続けることには、何のメリットもありません。古くなった弦はチューニングが不安定になりますし、弦が酸化して錆びることによってフレットにも悪影響を与えます。当座の弦コストをケチってフレットをダメにしてしまっては、ちっとも節約にはなっていませんね。
ではどれぐらいで換えるべきか?
もちろんその人の使用状況にも因りますが、大体1か月ぐらいで換えることをお奨めします。仮に“イヤ、俺は毎日30分ぐらいしか弾いてないし、まだ全然大丈夫!”とか思っても、弾かなくても弦の酸化は確実に進んでいきます。
コンスタントな弦交換をお奨めするのは、ギターのコンディションを保つ以外にも理由があります。実は“弦交換”というのもギター・テクニックの一部だと私は考えているからです。将来、ライヴ中に弦が切れたらどうしますか? それが最後の曲なら仕方ないですが、まだこれから何曲か残っていたら? スペアのギターが無ければ、その場で切れた弦を張り換えるでしょう? っていうか、張り換えるしかないですよね? その場で流れを断ち切ることなく短時間でスパっと弦を張り換えることができれば、それも立派な技術の1つですよね。
最初の方に“慣れないうちは弦交換そのものに1時間以上かかってしまうかもしれない”と書きました。確かにそれは億劫です。でも慣れてくれば20~30分程度で誰にでもできるようになります。弦交換の技術だって場数を踏めば踏むほど向上するわけです。先ほど弦交換もギター・テクニックの一部だと書きました。そう考えてここは是非コンスタントな弦交換を実行して欲しいのです。
以上のことを踏まえて、初心者にはいわゆる“コーティング弦”はお奨めしません。高価だし弦自体の寿命も長いので、きっと1か月で換える気にはなれないからです(笑)。私は使ったこと無いのですが、3か月ぐらいは余裕で大丈夫だそうです。でもそれではいつまで経っても弦交換の技術が向上しないじゃん? それに弦が古くなって音が悪くなっていくことを認識することも、良い音とそうでない音を知るという意味で重要です。中々音が悪くならないコーティング弦はその機会を奪ってしまいますね。ですから初心者にはお奨めしないのです。「初心者は弦交換が大変だから、長持ちするコーティング弦を使う方が良い」とか考えちゃうかもしれませんが、むしろ上達の妨げになると私は考えています。またお会いしましょう。
(2014/10/19)
そこだったんだ!ロック・ギター基本いぜぇ~ん!!
第4関門です。う~ん、今回が一番重要かもしれません。
さて、みなさんは楽譜を読めるでしょうか? イヤ、別にソルフェージュ、つまり楽譜を見てそれをその通りに歌えるか?とかそこまでは言いません。五線譜上に示されている音がたとえばC(ド)とかB(シ)とか読めますか?という程度の話です。まあ小学校低学年の音楽授業程度のレベルの話ね。
ところで、ギターには通常の楽譜表記以外に、非常に便利な“タブ譜”というものが存在します。みなさんご存知だと思われますが、ギターの6本の弦を“6線譜”として表記し、押さえる場所(フレット)を番号で表記したものです。タブ譜の一番上の線は1弦ですが、その線上に5と表記してあれば、1弦の5フレットを押さえなさい!という具合です。
このタブ譜は、楽譜を読めなくても、数字を読むことができれば、どの音を弾けばイイのか判るという優れものです。これは初心者にとって大変便利です。私もその効用には何の疑いも持っておりません。
しかしながら、当然タブ譜が読めるだけで楽譜も読めるようになるワケではありません。タブ譜というのは、楽譜という音楽上の言語を“ギター向けに”翻訳された言語なのです。で、この翻訳語であるタブ譜さえ読めれば(つまり数字さえ読めれば!)、最初に書いた小学校低学年の音楽レベルを理解していなくても、ギターが弾けてしまいます。
さて、じゃあ楽譜は読めなくても良いのか?という話に進みます。
ザックリ言ってしまえば、楽譜が読めるに越したことはないです。特に将来DAWなどを使って作曲をしたいと考えている人などは、楽譜を理解していないと不可能とは言い切れませんが、かなり困難になってしまいます。
ホントのことを言ってしまえば、楽譜を理解することはそれほど難しいことではなく(だって、ここで言っているのは、小学校低学年の音楽レベルの話よ!)、適当なテキストを見つけてきて、せめて楽譜のルールというか文法程度は押さえようよ!と言いたいところではあります。
しかしながら、タブ譜というものに慣れてしまうと、今さら楽譜のことを勉強する気は起きないかもしれませんし、五線譜に対してアレルギー反応を起こしてしまう人だっているかもしれません(笑)。ですから、楽譜を読めるようになれ!とまでは言わないまでも、ちょっとハードルを下げた提案をしてみたいと思います。
五線譜上にCのコードが表記されているとします。楽譜が読めなければこれがCのコードであることは判らないかもしれません。でもそこにタブ譜も付いていたらCのコードを押さえることはできますよね?さて、じゃあCのコードにはどの音が使われているか?みなさん、開放弦の音が何か?というくらいは判っていますよね?6弦から順にE(ミ)、A(ラ)、D(レ)、G(ソ)、B(シ)、E(ミ)です。
それが判っていれば、たとえばCのローコードは、押さえるのは5弦3フレットだから開放Aから3フレット分の1音半上のC、4弦2フレットは開放Dから2フレット分上のE、2弦1フレットは開放Bから半音上がってC……。このぐらいは楽譜が読めるかどうかとは関係無く理解できますよね。
そうです、楽譜が読めなくてもイイけど、せめて自分が何の音を弾いているのか?ということぐらいは理解しようよ!という提案なのです。イヤ、決してその弾いている瞬間毎に何の音を弾いているか認識せよ!という話ではありません。最初に弾く時はタブ譜の番号を追っているだけで全然かまいません。ただ、たとえばそのフレーズを覚えた後にフレットをじっくり見て、「なるほど、このソロはEの音から始まって、Gの音で終わるのね!?」とかそんな感じで、確認(認識)して欲しいのです。
コードでもソロでも、時折「ああ、今俺はDの音を弾いているのね!」のように確認することを習慣づけて下さい。それを続けていると、徐々にフレット上に音がどのように並んでいるのかが把握できるようになります。一つ一つの場面では「1弦7フレットの音がBだということを確認したところで……」と思ったりしますが、こういうちょっとした積み重ねが後々効いてきます。
ちなみに私は最初、父にギターを教わりました。
父が最初に教えてくれたのは、5弦3フレットから始まるドレミファソラシドでした。 父は私が楽譜を読めるのを知っていました。ですからコードとかを教えてくれても良かったはずなのに、何故か音階でした。父が何か意図を持った上でそうしたのかどうかは判りませんが、私にとっての原体験として重要だったような気がします。うん、それはギターはフレット上(指板上)に音が並んでいるという感覚であって、私はそれらを余さず把握したいという想いに囚われてきたような感じです。
誰かに想いを届ける時に、それが“1弦7フレット”という翻訳語でなく、“B”という原語の方が伝わる気がするでしょ? 喩えがまったくなっていない感じですが、やっぱりニュアンスまで伝えるのなら原語だよね?
またお会いしましょう!
(2014/11/3)
さて第5関門です。一応番号がふってありますけど、あまり順番は関係無かったりして……。まあとにかく、ギターを始めたばかりの方や、これからギターを始めようという方のお役に立つことが狙いです。
今回は練習時間についてです。何かを始めるにあたって“どれぐらい時間が取れればいいのか?”ということは、限られた時間で生活している現代人にとって重要ですね。
先ず今回は“時間はいくらでも取れる”という非常に幸せな人に向けての注意点についての話です。まあそういう人は稀かもしれませんがね。
さて、時間がいくらでも取れるからといって、初心者のうちから時間の許す限りギターを弾いた方が良いのか?ということなんですが……。
ギター初心者の方は当然なのですが、まず左手の指先が“ギター向け”にはなっていません。ギターを日常的に弾いている人の指先は、プロ・アマ問わず角質化しています。弾いているウチに指先が“タコ”状態になり硬くなっています。
ところで、指先がこの状態になっていないままギターを弾き続けるとどうなるでしょうか? 実はかな~り指先が痛くなります。それでも無理して弾き続けると、そのうち指先が切れて出血してしまうこともあります。
こういう話は、実のところ初心者さんではけっこう聞きます。
実はここで既に間違いが始まっているかもしれません。
正直言って、指先が硬くなる前に、激しい痛みを感じるほど弾いてしまうのはマズイのです。
あまり痛くなるまで弾きすぎてしまいますと、一日経っても痛みが引かず、翌日に更に悪化して、結局その後2、3日弾くことができない!という事態になってしまうことがあります。これでは「一歩進んで二歩下がる(笑)」ことになってしまい、上達どころではありません。
ではどのあたりで止めればいいのか? 最初ですから誰にでも指先の痛みは訪れます。ただ個人差があるでしょうから、具体的に何分とか何時間が限度とは言いにくいですが、
「弾き終わった時の痛みが、次に弾く時には回復している!」
というのが目安かなと思われます。
それはどれぐらいの痛みなのか? これは“痛くなったら止める”というのとは違います。多分、痛みを感じ始めた時点で止めてしまうようでは、指先もそうそう硬くなりません。非常に無茶なことを説明している気がしてきましたが、「けっこう痛ぇ~な」ぐらいで止めるべきです。人間の回復力は案外あるモノですから、そのぐらいでも次の日には大丈夫だったりします。ただ、間違っても「メッチャ痛ぇ~よ!」というところまではやらないで下さい。ここの見極めが肝心です。
というワケで、時間が有るからと言って、指先が出来上がるまでは無理すんなよ!という話でした。
(2014/11/16)
さて第6関門。練習時間についての続編になります。前回は“練習時間はいくらでも取れる”人に向けての注意点でした。しかしながら、大抵の人は学校・仕事・家事など普段の社会生活がありますから、そうそうギターの練習時間は取れないかと思われます。今回はそういう“普通の人”向けの注意点です。
アナタはギターをマスターしようとするにあたって、毎日どのぐらい時間が取れますか? えっ!?週末の休みの日ならいくらでも取れる? いえいえ、私が訊いているのは、
「毎日どれぐらい?」
かです。
ひょっとしたら当記事を読む前から既に知っている人も多いかもしれませんが、
「週に1、2度まとめて長時間弾くよりは、15分ずつでも毎日弾く方が良い!」
これについては私も同意見です。要は両手指にとって普段の日常生活ではあまりしないような動作をするワケですので、なるべくその“ギター用の動作”を両手指に覚えさせなければなりません。ですから、その普段と違った動作を行う間隔はなるべく空けない方が身体も忘れにくくなります。せっかく指が痛い思いをしながら3時間弾いて、その動きを覚えかけているのに、次に弾くまで1週間も間隔が空いてしまっては、身体が忘れてしまい、またほとんど“一からやり直し”状態になってしまいます。
ところが、この毎日15分というのが意外と曲者でもあります。
こうして文章で書くと簡単そうに思えるんですが、そうですね、通販とかによくあるシェイプアップ器具とかを考えて下さい。毎日15分で驚くほどスリムに!という謳い文句に釣られて買ってみたものの、実はその毎日15分を確保するのがけっこう大変、若しくは面倒だったりします。継続ってのは大変です。“継続は力なり”とはよく言ったものです。
ですから、「毎日15分やりゃ~イイんだよ!簡単でしょ!?」とか無責任な事は言いません。それはけっこう難しいという想定の下に、それを実現するためにどうしたらイイか?という提案をします。
最初に買ったギター。とても大事かもしれません。キズとか付いたらけっこう鬱です。でも普通に弾いているウチにキズなんてそのうち付いちゃいますし、ギターは弾いてナンボです。ですから弾き終わったらケースに大事にしまいたいところかもしれませんが、ギタースタンドに立てかけておくことをお奨めします。できればストラップも常に着けた状態で。そうすればいつ何時でも“ヒョイっと”手に取ることができて、練習することができます。もちろん非常に几帳面で、毎日寸分違わず計画通りに生活を送ることができて、そこにギターの練習時間をキチンと組み込める人はイイですけど……。でも、そんな人は稀でしょ?
更に、ギターをスタンドに立てかけておくことによって、家にいる時はちょっとしたはずみで、アナタの愛おしいギターが視界に入ります。うん、そうやって視界に入ることで「俺はギタリストだぜ!今日も相棒とドライヴするぜ!」という意識も高まります。アナタはギターを始めたのですから、もうギタリストなんです。
ってな感じで、ギターをいつでも手に取れる状態にしておくことで、ちょっとした合間にギターの練習が可能になります。とにかく、最初は練習時間がどうこうと言うよりも、いかにギターを手に取る機会を増やすか?ということに重点を置くのがイイでしょう。
練習時間というよりは“練習機会の確保”が大事という話でした。
またお会いしましょう!
(2014/11/30)
そこだったんだ!ロック・ギター基本以前!!
久しぶりの更新になってしまって申し訳ありません。今回の第7関門は「第4関門 想いは原語で」に関連する話になります。
ジミ・ヘンドリクスやジェフ・ベックが楽譜を読めないということは、けっこう知られていることだと思います。そして「ジミヘンやベックだって楽譜は読めないんだから、ロック・ギターは楽譜が読めなくても別に問題ない!」ということも言われたりします。
今回はこれについて、ちょっとした誤解があるよね!?ということを書きます。
さて、ジミヘンやベックが楽譜を読めないのは事実だと思います(多分)。
ではそれを言葉通りに受け取ってイイのでしょうか?
彼らは作曲もできますし、その場でアドリブもガンガン弾けます。
彼らはホントに“楽譜が読めない”のでしょうか?
まあ考えてみて下さい。ベックは楽譜を渡されてもそれが読めないかもしれませんが、他のメンバーが演奏するのに合わせることは実に見事にやってのけるでしょう。つまり楽譜は読めなくても、“自分が何の音を弾いているか?”というのを知っているからでしょう。ただ彼は、それを誰にでも判るような共通規格としての楽譜に書けないというだけで、音楽のルールは理解しているに違いありません。だからこそ、そのルールに則った素晴らしい音楽・演奏になっているわけです……。ベックほど上手ければもうそれで充分なのです。確実に“自分が弾くべき音”を理解しているのですから。だから彼らが楽譜を読めない(書けない)というのは、その言葉通りでは無いのです。おそらく、彼らなりの独特のやり方で、音楽を読み書きしているのだと思われます。
つまり、最初に“誤解”と書きましたが、「ジミヘンやベックも楽譜を読めないのだから楽譜を読めなくてもイイ!」という言い方があんまりよろしくないのです。本来なら、
「ジミヘンやベックのように弾けるのなら別に楽譜なんて読めなくてもイイ!」
となるべきなのですね。うん、何となく楽譜を読めない人がジミヘンやベックを体の言いイイワケに使うようになってしまったのかなぁ~?とか思っている私です。エレキ・ギターを普及させようとした業界の人達が考え出した言い方なのかもしれませんけどね(?)。
ジミヘンやベックのギターが素晴らしいのは、もちろん“楽譜が読めないから”ではありません。「ジミ・ヘンドリクスやジェフ・ベックが楽譜を読めない」というのは、単に客観的事実を表しているに過ぎません。とはいえ、ギターを始めるにあたっては楽譜が読めなくても何とかなるのは事実。いきなり「俺はジェフ・ベックのようになるのだ!」と言って楽譜を理解することをパスするのもアリですが、正直言って我々凡人は楽譜が読めた方がイイに決まっています。せっかく誰にでも判るような共通規格があるのだから、使わない手はありません。私は楽譜を理解することをお薦めします(笑)。確実に上達の手がかり足がかりになるから!
またお会いしましょう!
(2015/1/11)
そこだったんだ!ロック・ギター基本以前!!
このところ毎度言っているような気がしますが(笑)、久しぶりの更新ですね。スイマセン。ところで、当ホームページを手伝ってくれている友人に言われたのですが、「お前の講座は一応難易度別になっているとは思うのだが、時折それがあまり明確でない気がする。」だそうです。
う~ん、確かにそうかもしれません。でも基本と応用に分けようとしても、結局は全てが繋がっているワケで、その辺の順序はあくまで私個人の感覚に委ねられちゃうからねぇ~……。ですから他人から見てその順序が適当でないと感じることがアルかもしれません。その辺は御容赦頂きたいと言うか、初心者・上級者に関わらず一応全部読んで下さい!と言うべきか……、難しいところなんですよ。
ってなワケで、今回はピックの話をしたいと思います。
ピックの一般的な選び方については、当ホームページ“ロック・ギター開眼法”Lesson9「ウラオモテ無き人生?」を参照して頂きたい。
さて、何でもイイですから自分に合っていると思われるピックを選んだとしましょう。ここからの話をします。私は自分で当ホームページやブログをやっていることもあり、他人様のブログ、ホームページ(プロアマ問わず)を、言ってみれば勉強のつもりで閲覧する機会があります。そしてそれらを見ていてちょっと気になったことがあります。
プロや上級者の方だとそうでもない(ゼロではない)のですが、意外とみなさん一枚のピックをず~っと使い切るまで使うんですね。つまり、ピックを買ってきたら、その新品のピックの一枚だけをすり減って使えなくなるまで使って、そうなったらまた新しいのをおろすという意味なんですが。
ただ、私も古い記憶を呼び戻してみると、知り合いのギタリストもけっこうそういう人が多かった気もします。うん、これがちょっと私的には不思議かな?
こう書いたからには……、つまり私はそのように使ってはいません。以前もちょっと書きましたが、私は常時20~30枚程度のピックをローテーションして使っています。このぐらいの枚数を同時に使っていますと、当然手に取る割合が完全に一様になることはなく、ピックの減り具合が微妙に違ったモノが混在します。
私はワザとこうしているのです。だって、一枚を使い続けるとその減り具合がどんどん進んでいって、弾き心地も変わっていくでしょ? たとえば、ある日一枚のピックを使い切って、翌日に新品をおろしたら、そこの二日間で弾き心地が激変しません?
ピッキングが安定していない初心者の頃に、これはあまりよろしくないのでは?と私は考えています。実は私もギターを始めたホントの最初の頃は、一枚のピックを使い続けていました。ただ、新品に換えた時に余りにも違和感が出る。これってどうなのよ?何だか昨日までの努力が完全にとは言わないまでも、リセットされちゃう気がしないか?
そういうワケでこれをどうにかしたいと考えて、複数枚のローテーションを始めたのです。これを今回はお勧めしたいのですよ。
いきなり30枚とまでは言いませんが、5~10枚程度から始めると良いかもしれません。使う枚数を決めて、使い切ったのが出たらその分新品を足して行くような感じです。ワザと減り具合を混在させるために、最初は3枚だけ使い、二日後にまた3枚足してとかやると良いかな。
私自身の話になりますが、ピックを一枚ずつ使い切っていた頃には、減り具合にムダに敏感で、「今の減り具合がベストだな。」とか考えていました。で、その時にしか弾けないフレーズとかもありました。でもローテーションで使い始めたら、減り具合がどうかとかほとんど気にならなくなりました。新品だろうと、もうちょっとでポイのだろうと、「それがどうした?」という感じです。ある意味ストレスを一つ減らすことが出来ましたし、毎日色々な減り具合で弾くことによって、むしろピッキングが安定したと思っています。
ついでに言うと、私はピックのウラオモテも気にしません。まあこちらの方は、ピックをローテーションすることほど“良い”という確信はまだ掴んでいないのですが(笑)。
とにかく、ピックは複数枚のローテーションで使うのが良いことは、自信を持ってお勧めする次第であります!!
またお会いしましょう!!
(2015/2/8)
そこだったんだ!ロック・ギター基本以前!!
当講座は、これからギターを始めようと考えている人やギターを始めたばかりの人を対象としておりますが、もう俺も中級者かな?とか思っている人も読んでいただけると“目から鱗”状態になるかもしれません。
さて今回は、ギターを始めるにあたっての心構えのようなモノを書きたいと思います。
ギターを始めたからには、誰でもとにかく上達したいですよね?
ところで、一口にロック・ギターと言っても、その奏法は様々であり、どこから手を着けたらイイか判りづらいかもしれません。
普通に教則本などの順番に沿えばイイのでしょうか?
まあ確かに教則本などは徐々にレベル・アップできる順番になっていると思います。
だからそれに沿うことは間違いではありません。
しかしながら、私がここで言いたいことはそういうことではありません。
技術的なことを段階的にレベル・アップすることは何事においても必要ですが、それ以前に、
「自分がどうなりたいのか?」
ということを明確にしておくことが大事だと言いたいのです。
「どうなりたいか?も何も、俺は上手くなりたいんだよ!!」
と言われる方もいるかもしれませんが、何でもかんでも全てにおいて上達していきたいと欲張っても、あまりにも多くのことが在りすぎて、途方に暮れてしまうことも考えられます。っていうか、きっと途方に暮れます。
ですから、まず目標を明確に持って練習することが必要です。
ちなみに私は、当ホームページの他の講座でも触れていますが、最初に基礎練習を始めようと思ったきっかけは、「マイケル・シェンカーの曲をキチンと弾きたいから」です。
マイケル・シェンカーを弾きたいと思ったからこそ、正確なピッキングや良い音にこだわった練習が続けられたのです。これがきっと漠然と「上手くなりたい」だったとしたら、あれやこれやといろいろなモノに手を出して、ワケが判らなくなってしまったかもしれません。とりあえず目標を絞ったことが良かったのだと、今は思っています。
アナタがなりたいのは、というか自分がギタリストとしてイメージするのはジェフ・ベックなのかエディ・ヴァン・ヘイレンなのか、それとも何でもこなせるスタジオ・ミュージシャンのようなギタリストか、またはバンドの屋台骨を支える渋めのギタリストなのか?闇雲に上達したいと考えないで、はっきりとした自分の未来像をイメージすることが重要なのではないか?と私は考えます。
みなさん頑張って下さい。必要であれば私も喜んでお手伝いします。
またお会いしましょう!
(2015/3/29)
さて、長らくお待たせしました!
イヤ、誰も待ってないでしょうか?(笑)。
久しぶりの更新であります。
今回はせっかく楽器を操るのだから、心身共に充足感を味わおうよ!という話です。
実は先日、あるアマチュアの方の演奏動画を観ました。そこに、どうしても気になる点が在ったのです。
ここでワザワザ書かなければと思うほどに気になったのですね。
その方のピッキングなんですが……、もうホントに、「そろそろ」と言うか「おっかなびっくり」と言うか、そんな感じで、まるで撫でると言うか、さするようなピッキングだったのです。
きっと、勢いをつけてそれなりに強く弾いちゃうと、弾くべき弦じゃない弦にピックが当たっちゃったり、実際に違う弦を弾いちゃったりするかも?という心配があるのではないか思います。
音符通りに間違えなく弾くことは確かに大切です。
でも、ちょっと待っていただきたい!
そんな“そろそろ”と弾いて楽しいか?
もちろん、その方はそれでも楽しんでいるのかもしれません。
でも、その「おっかなびっくり」なピッキングを見てしまうと、私には全然楽しそうには見えません。たとえは悪いかもしれませんが、こんなことなら箒を持ってエアギターでもした方がよっぽど楽しいだろうに!?とか思えてしまいました(笑)。
私はこう考えます。楽器の演奏はもちろん、絵を描くとか書道とかそういうアート系のモノであっても、必ず“肉体的充足感”を伴うのではないか?と。
どうしてもアート系だと、感性とか精神の解放とかが重要視されがちですが、同時に肉体の解放も在ると思うのですよ。
上手いかヘタかは置いておいて、ギターをジャキ~ンとかき鳴らす喜びってのは、精神だけでなく肉体も同時に解放するモノでしょ?
ですからむしろ、ギターを弾く時に身体の力も使わないのは損ですよ!という感じかな。イヤイヤ、もちろん単に力一杯弾けという意味ではありませんぞ。心も身体も両方使って充足感を味わいましょう!ということです。それがきっと100%の力を使うということに繋がるのです。
またお会いしましょう!
(2015/5/25)
さて、最近まったく更新がされないので、いよいよ鈴木もネタが尽きたのか!?とか、ホームページの閉鎖も間近か!?などと思われた方もいるかもしれません。
いえ、まったくそのような予定はございません。単にホームページ向けのネタが思いつかなかっただけです。とはいえ、タマに当ホームページの制作に協力してくれている友人に、「この前のブログ・ネタはホームページ用にすれば良かったのに!」と言われたりすることもあります。まあその辺は難しいのですが……。
ってなワケで、今回は自分のプレイを客観的に見てみよう!という話をします。
実は“見てみよう!”というのはそのまま文字通りだったりします。
つまり自分の弾いている姿を鏡に映して見てみることをお奨めするのです。
もちろん鏡は“姿見”であれば一番イイです。
そうすれば自分が立って弾いているところが全部映ります。せっかくギターを弾くのだからカッコイイに越したことはありません。自分の立ち姿がカッコイイかどうかチェックするのは悪いことではありません。
ただし、まあ今回の話はそこまでは要求しません。
別に姿見を用意しなくてもイイです。小さな鏡でもイイです。
小さな鏡で何を見て欲しいか? そうですね、右手のフォームかな。
私のブログも併せてお読みになっている方ならお判りかもしれませんが、結局ギターの上手下手ってのは右手のピッキングの占める要素が大きいのです。
初心者の演奏動画を見て、どこが一番問題か?と考えるとそのほとんどが右手のピッキングにあります。エレキ・ギターは右手のピッキングがどうであろうと、とりあえず音が出てしまいます。音が出てしまうということは、それが“どんな音”かは関係なくとりあえず演奏の形になってしまうのです。
実はここにけっこうな問題があるのです。右手はどんな形でも音は出る。しかし左手は利き腕ではないことや、普段使わないような細やかな指使いを要求される。その結果、必然的に人々の興味は「如何に左手を動かすか?」に集中しがちになります。
これは必ずしも間違いではナイのですが、どうしても結果右手がおざなりになっているような気がします。一応音符通りに弾けてはいるのですが、絵姿として「その右手は音楽を奏でているか?」というような動画をよく目にします。もちろんそういうモノは概して音が良くないです。
右手の動きを鏡に映して下さい!!
アナタの右手は音楽と共に躍動しているでしょうか?
おっかなびっくりに弦を撫でているだけではないでしょうか?
どういう風に弾いても音は出ますが、右手も躍動しなければ決して音楽に魂が宿ることはありません!
もちろん右手だけではなく、左手のチェックもして下さいね。
良い演奏というモノは、その見た目も美しいモノです。
みなさん、ぜひ鏡を使って練習してみて下さい!
またお会いしましょう!
(2015/6/21)